ファイナルファンタジーXIII

スクウェア・エニックスより2009年12月17日に発売されたプレイステーション3用のRPGです。
XBox 360版『ファイナルファンタジーXIII アルティメット ヒッツ インターナショナル』も、2010年12月16日に日本で発売。

 

言わずと知れた『ファイナルファンタジー』シリーズのメインタイトル第13作目。
ナンバリングの作品で、ファイナルファンタジーシリーズの生みの親である坂口博信氏が一切関わっていない初の作品でもあります。
日本国内のPS3用ソフトでは、初となるミリオンヒットを達成しています!
続編として『XIII-2』『ライトニングリターンズ FFXIII』があり、それらと合わせて「ライトニングサーガ」と呼ばれています。

 

 

章立てのストーリーとなっていて、基本的に物語の進行に伴って舞台が変わっていき、以前通過した場所を行き来をするということがありません。
ストーリー展開上、街などの拠点を利用するといったことは一切できません。
戦闘後にHPが全回復するため宿屋は不要で、買い物はマップ上のセーブポイントで行えるというシステム。
会話はストーリー上の理由もあって一切不可。
一部の場面では、モブキャラに近付けば話し声を聞くことはできます。
物語の後半の「グラン=パルス」に降りてからは、ある程度世界を行き来できるようになっています。
第11章(後半)には60にも及ぶ数の冥碑ミッションや世界観を伺わせる内容のサブイベントも。

 

 

独特な戦闘システム
戦闘ではパーティキャラにはロール(役割)が常に割り当てられていて、ロールによって使用可能なコマンド(アビリティや魔法)が大きく異なります。
バトルメンバーは最大3人ですが、コマンドを入力するのは「リーダー」に設定したメインキャラ一人のみで、他のキャラはAIで自動的に行動するようになっています。

魔法「ライブラ」か「ライブラスコープ」で敵のステータスを予め調べておけば、味方は敵の弱点を突いた攻撃を自動で行ってくれるように。

オプティマ」は各キャラのロールを決めた、言うなれば「作戦」のようなものであって戦闘中は状況に応じて瞬時にオプティマを切り替えて対処していくシステム。シリーズ恒例のATBゲージが複数のコマンドを入力するスロットで区切られていて、ゲージが満タンになってから入力するのではなくて、あらかじめコマンドを入力して「ストック」しておくことが可能に。
「MP」の概念はないのですが、代わりに戦闘後に手に入る「TP」(タクティカルポイント)を消費して発動する強力な「TPアビリティ」が用意されています。(召喚獣もTPアビリティ)
プレイヤーのやることは基本的にオプティマを切り替えるだけと言ってもいいのですが、どれだけ攻めに集中するか、どれだけ守りに徹するか・・・といった状況の的確な見極めが要求される戦闘システムとなっています。
敵にはチェーンゲージというものが存在していて、敵に連続して攻撃を当てていくとチェーンゲージが上昇して与えるダメージ率が増加します。
ゲージが満タンに溜まれば敵を『ブレイク』状態にできます。
ブレイク中は敵に大ダメージを与えることができるうえ、さらに相手を空中に打ち上げて無力化することもできるようになり、この状態に持っていくことが攻略の鍵となります!
本作はこれらのシステムを利用し、戦況に応じてオプティマを変えつつ、チェーンを増やして大ダメージを奪うのが基本的な戦法です。
上記システムを有効活用して戦う事を前提にしているので、難易度は高めです。
敵のHPは軒並み高くて攻撃も激しいので、何も考えないで戦っていると雑魚相手に全滅することも珍しくありません。
ストーリーが進めば進むほど初見突破が難しい敵が増えるので、有効な戦術の試行錯誤が要求されるようになります。
特定の敵は戦闘開始時にバトルリーダーに死の宣告を掛けてくるのですが、リーダーの戦闘不能=ゲームオーバーであり、実質的な時間制限付きの戦闘となります。
戦闘中にリーダーを変えることはできないので、リーダーが戦闘不能になるとその時点で戦闘は負けとなりゲームオーバーに。
たとえ戦闘に負けても、戦闘前にリスタートが可能。
ある意味「死んで覚える」系統のゲームとも言えるでしょう。
装備は武器とアクセサリの2種類で、武器は攻撃力を上げ、アクセサリと一部の武器は固有のアビリティを持ちます。
武器の攻撃力とアクセサリのアビリティはセーブポイントの「改造」によって強化することができ、未改造の武器には攻撃力の差がほとんどありません。

本作には「防御力」の概念が無く、防具も存在しません(ダメージ軽減効果や、攻撃タイプ・属性への耐性などは存在します)。

装備品に素材を注ぎ込むと経験値が溜まり、レベルアップすると性能が強化される仕組みです。

 

 

開発当時の最高水準で描き込まれた美麗な背景グラフィックは見事で、PS3のRPGの中でも屈指の出来といってもいいでしょう。
作曲は『サガフロ2』『アンサガ』などに携わった浜渦正志氏が担当していて、BGMの評価が高く、サウンドトラックとしては大きな売り上げを見せています。
難解な戦闘システムですけど、理解できると緊張感があって面白いと評価が高いです。
ボス戦以外の通常戦闘でも油断すれば普通に全滅しますが、決して理不尽ではなく、作戦さえ練れば必ず突破可能な絶妙なバランスに。
本編の世界観や設定のために用いられたルシがファルシの〜みたいな造語がかなり多いので、ネタにされるほどプレイヤーがすぐさま世界観に没入できないのがネック。
購入したユーザーも多かった故か、かなり早い段階で中古で値崩れが起きたゲームですけど、『ストーリーを進めながら(コマンド式の)戦闘を楽しむゲーム』と見るなら、良作だと思います。
シリーズの中でも賛否両論ある作品ですけど、年々評価は上がっているようです。

FF13-2

ファイナルファンタジーXIII』の3年後の世界を描いた正統的な続編。
ゲームがスタートすると、そこは前作の主人公のライトニングがいなくなった世界。
主役の座は妹のセラ・ファロンにバトンタッチして、もうひとりの主人公ノエル・クライスを加えた二人で時空を超えた冒険へと旅立つことになります。
ファブラ ノヴァ クリスタリス”プロジェクトの作品の1つ。

 

特徴としては、前作の世界観やバトルシステムを引き継ぎつつ、「プレイヤードリブン」すなわちプレイヤーが主体となって遊べるような構成となっている点です。
今作より搭載されたシステム「シネマティックアクション」や「ライブトリガー」が戦闘中に挿入されますが、「ライブトリガー」で表示される選択肢を選ぶことにより、戦闘展開や会話、ストーリーが変化します。
主人公2人に加え、今作ではモンスターを仲間として一緒にバトルに参加させることができました。
モンスターはロールチェンジができないので、逐一別のモンスターが召喚されるといったシステム。
仲間にできるモンスターの種類はまさかの150種類!
モンスターにも成長要素や固有の必殺技がありました。
モンスターどうしを合成することでアビリティを継承させられるのですが、この仕組みをうまく利用してより強く育成していくのが楽しいです♪

 

 

前作で賛否両論の出た一本道展開から一転、本作では様々なやりこみ要素が導入されたのが好評でした☆彡
マルチエンディング方式“パラドクスエンディング”を採用していて、1度エンディングを見た後は、それまで得た経験値やレベルなどを引き継いだ状態で最初からプレイすることができるのでした。
ストーリーにも分岐があり、数種類のエンディングが存在していたので何度も楽しむことができたのです♪
初回プレイでは何も解決しないままあっさりエンディングを迎えてしまうのですが、その後はタイムトラベルによって歴史を改変してことになるのだから驚かせてくれます。

 

 

しかし、未完のエンディングや批判の多かったDLC商法、前作でも大きな評価点となっていた戦闘面の大きな劣化や、その他のシステム等・・・良くなった面と同じか、それ以上に多い劣化した面も目立った感があります。
個人的には、迷宮のパズルが面倒でした。
好き嫌いの分かれる作品でしょうか・・・。
エンディングで、セラに悲劇が訪れるのですが、2013年11月21日に『XIII』シリーズの完結編である、『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』が発売されました。
ライトニングシリーズが好きなら、絶対にプレイをオススメします!

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